
昔、若い頃、夜の街ばっかり撮ってた時期があった。
先生のところに、作品を持って行くのに、昼間は撮れないないから、仕方なしに。
それを見て先生が言った。
「夜だと、写さなくていいものが消えるから、これはいいね」
コンテンポラリーフォトグラフィーの全盛の頃だった。
夜の8時頃から一時間ほど、街を歩き、写真を撮る。
現像液を冷ましてる時間ないから、そのまま熱湯で。
すると、とんでもないネガができる。
ところがそのネガをプリントすると、粒子は荒れ荒れだけど、普通のネガでは絶対ありえない、アート的な写真が出来上がるの。
それが楽しくて。
ある時,夜に撮った、その写真で、写真展をすることになった。
先生の選んだ写真を、先生が推薦する写真屋さんに持ち込んでプリントを依頼する。
ネガを見た写真屋さん、いきなり、先生に電話をして言った。
「先生無茶苦茶なネガですよ。真っ黒で粒子は荒れ荒れ」
それを聞いて先生が言った。
「いいからそれでプリントしてみなさいよ。驚くような写真ができるから」と。
後日写真を受け取りに行くと
「驚いたなぁ、あのネガからこんな写真ができるなんて」
そう言って褒めてくれた。
どうやらそれが僕の写真の原点となったようである。
常識破り、 いいね。

There is no rule without exceptions
例外はなき法則は無い.
その時覚えた英語のフレーズ.
写真を見ながらそんなことを思い出していた.