コラム フォトエッセイ 写真エッセイ 雑記

美味しい蕎麦と美味しい酒、そしてレンゲショウマ

投稿日:

レンゲショウマ

毎年の楽しみなのに今年は断念(残念)

毎年今頃、早朝に新宿を出て青梅に行き、
そこで電車を乗り換えて、古里というところにある藁葺き屋根の古民家のお座敷で、蕎麦がきと稚鮎、舞茸の天ぷら、沢蟹のから揚げを肴に、
キューンと冷やした澤乃井の超から口の酒を愉しみ、最後にセイロを食べ、デザートに冷たいお汁粉をいただいてから、フラフラと、いい気分で駅に行き、そこからさらに、御嶽駅にゆき、さらに、バス、ロープウエイを乗り継いで御嶽山へ。

そう、ここが有名なレンゲショウマの咲く山なのである。

新宿から約2時間(?)

距離はあるが、酒と蕎麦と花を楽しむその風情がよくて、毎年行っていたのだが、今年は、雨とコロナで断念したので、記憶を蘇らせてシュミレーションで楽しむことに。

山間の茅葺屋根の古民家の座敷でいただく、酒と蕎麦

東京都の重要文化財に指定されている藁葺き屋根の古民家。
三間流れの座敷は、夏でも涼しいが、ギンギンに冷えたおしぼりで汗をぬぐうと、ほてった首すじが、キュッとひきしまって、とても気持ちがいい。

座敷は開店と同時にもう満席で、外には大勢の人が順番待ちを。
どの位の蕎麦を用意しているのかは知らない。が、
売切れたら「ごめん」となってしまうから、皆、早くから行ってまっているのだ。

ウーン、座敷いいねぇ

懐かしい。実家の家を思い出す。
「…」
おっ、来た来た。
ギンギンに冷えた澤乃井の超辛口を、小さなグラスに注いで、キュットいっぱい…
「うまい」
いいねぇ、最高だねぇ、この雰囲気。
お椀に入った蕎麦がきを箸で切って口にいれると、
「いいねぇ」
と思わず言ってしまう程、酒との相性がいい。

なる程、
「蕎麦屋で酒」というはずだよ…

稚鮎の天ぷら、ちょっと苦みがあって、これもいいねぇ…。
こうして、ゆっくり酒と蕎麦を愉しんでから、駅までのだらだら坂を上るのは結構きついが、早くいかないと、山の時間は早いから…

古里から御嶽へ。

さらにバスを降りてからロープウエイまでの坂がきついのなんのって、
なのに、僕よりも、見るからに高齢で腰が曲がっているおばあさんが、後からきて、スイスイと僕を追い越していく。

でも、ダメ、頑張ろうと思っても、足が前に出ないのである。

数歩歩いては立ち止まり…日頃の運動不足が悔やまれる

「アーきつ」
数歩あるいてはは立ち止まって呼吸を整え、また数歩。
こうして、ロープウエイに乗って、さらにリフトに乗って頂上に行くと、山のいたるところに、いろんな表情でレンゲショウマの花が迎えてくれる。

しかし、しかし、しかし…
いざ写真にしようとすると、これが結構難しい。
「うーん、難しい。思うような感じになってくれないの」

二人の女性の会話が。…

見ると、カメラは、一眼レフの高級機を持っているのだけれど、写真にまだ慣れてないんだね。
でも、それでいいんだよ。
カメラなんて、慣れればなんとかなってくるもの。
そう、シャッターを押さなきゃ、写真は写らないの…
「頑張れよ」
心の中で、そういって励ましを。

頂上の、テーブルでくつろいでいると、
「ここ、いいですか」
と二人の若い女性が。
「ドウゾ」
と言ってから、
「いいの撮れた」というと、
「ポスターのような写真をイメージしているんですけど、ゼンゼン(笑い)」
「そうだよねぇ、花が小さいからね」
「あの、その手に持ってるの何なんですか」
「ああ。これ、手製のルーペ」
「エッ、自分で作ったの」
「そう」
「それ、どうやって使うんですか」

「ああ、レンズの前にこうやって」と、説明すると
「すると、どうなるんですか」というので、写真を見せると
「スゴイ。プロですか」
「ハハ、昔ね」
「こんなの撮りたいよね」
「慣れれば、撮れるよ。とにかく、いいと思ったらシャッターを押す。それだけ…」
そう、写真は理屈ではない。慣れだがら、撮りながら感性を高めることが大事なのである。
しかしそれは、自分自身に言い聞かせている言葉なのである。

 

-コラム, フォトエッセイ, 写真エッセイ, 雑記

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

カブトムシ 恰好いいね、でもカブトムシの好きな木ってあるのかな

クワガタムシやカブトムシはクヌギとコナラから出る樹液が大好物のよう。
便利がいいね、「森の達人」というサイトがあって、知りたい情報が書いてあった。
クヌギとコナラは日当たりのいい場所に生えていて、椎茸のホダギとして使われる木。
理由も書いている。
「どうしてクヌギとコナラの木が好きなのでしょうか」
木は虫にかじられたり、何かがぶつかったりして樹皮に傷がつくと、そこから樹液を出します。樹液は木の種類や時期によっても成分が異なるのですが、クワガタムシやカブトムシはクヌギとコナラから出る樹液が大好物なのです」
(https://www.honda.co.jp/hondawoods/forest/specialist/014/)
なる程。
曲がった木が多い森をみつけたらチャンスらしい。

スミレなんだけど ああ、スミレと一言では片づけられないんだよね、本当は

目次ひと花ひと花に表情があるこの発見は、とても嬉しい発見だった。その人にしか言えない、さりげないひと言の名言 ひと花ひと花に表情がある 面白いね、よく見ると、 ウインクしている奴、 怒っている奴、 笑 …

そうか、もうポインセチアの季節なんだ

目次ところで、クリスマスというと、なぜポンセチアなのところで、なんで日本でクリスマス…という疑問があったので、それもついでに一般にクリスマスを広めたのは明治屋クリスマスにケーキの習慣をつくったのは不二 …

オッツ ミュージカル いい声だねぇ なんだか嬉しくなっちゃうねぇ

目次とっても 気持ちよさそう上手いのかって、それにしても、お花の合唱隊、おもい切り声だして、気持ちよさそうだよねぇ「かーなーしみの 向こうに なにーが あるの」 とっても 気持ちよさそう 腹の底から、 …

映画 新聞記者ジム・ウンギョン×松坂桃李主演の映画を見ての感想  

目次フィクションとしながらも、テーマは現実の社会問題あまりにもリアルで恐くなった民主主義は形だけでいいという台詞が強烈どんな組織の中にも ひとり二人は…やっぱり自分が可愛いか 今日は、久保雅督です。 …

広告


 

名前:クボッチ

写真好き トレンドを中心に書いていきます