コラム フォトエッセイ 写真エッセイ 花ものがたり 雑記

緋ねむは、いわゆる日本のねむ(ねぶ)ではない…

投稿日:

目次

合歓(ネム)に似ているが、緋ネムはネムではないらしい。

ネムと緋ネム

見た瞬間、「アッ ネムか」
そう思ってカメラを向けたのだが、ズームで引っ張ると、今まで撮っていたネムと、ちょっと違う。
「あれ、これ、何なんだ」
そう思って、名札を確認すると「緋ネム」と書いている。
で、その時は
「やっぱりネムなんだ」
そう思っていたのだが、帰って調べると、緋ネムはアメリカ、メキシコなどが原産のマメ科の低木らしい。
いわゆる日本のネムの花に比べて、なんていうのかな、
パキンとして華やかなんだけど、情緒、そう しっとり感がないんだよね。

芭蕉が詠んだねぶの花

芭蕉の奥の細道に
象潟や雨に西施がねぶの花  
というのがあるが、緋ネムからは、それは連想できない。
だって、どちらかと言えば、華やかなんだもの。

 

西施は中国古代の四美人の一人

芭蕉の句に出てくる西施とは、王昭君・貂蝉・楊貴妃とともに、中国古代四大美女といわれる美女で、西施は、笑わない女性と言われていることから、
雨の中で咲くねぶ(ネム)が印象的で、そう詠んだと思うのだが、緋ネムの花には、そういう情緒はない。

そういうことから、
「これはネムではないのでは」
と思ったのだが、どうやら直観は当たっていたようだ。

これも緋ネム

ネム、漢字で書くとなぜ合歓

ところで、ネム、漢字で「合歓」と書くのはなぜ、
そう思って調べると、

「合歓」が用いられた理由は、葉がピッタリとくっつき、男女が共寝する姿に似るためか、不機嫌になった夫にネムの花を酒に入れて飲ませると、機嫌が良くなるという中国の伝説から、家族が仲良くなる、喜びを共にするという意味で「合歓」が用いられたという説明が。
へー、面白いね。
残念ながら、葉っぱの方には、目がいってなかった。
でも、夫婦仲が悪くなったら、これいいかもね…

-コラム, フォトエッセイ, 写真エッセイ, 花ものがたり, 雑記

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

やっぱり花はいいねぇ、心をとても和ませてくれる

目次 姫芙蓉 この写真、公園がコロナで閉鎖される直前に撮ったものだと思う。 コンピュータの画面上に、名前も付けずに置いてある写真のアイコン(多分、そういうのだと思う、マークの事)があって、「何だろう」 …

エンビセンノウ(燕尾仙翁)学名はlichensはギリシャ語で炎という意味らしい

この花を見て思いだしたのが、速水御舟の「火舞」
どこの美術館で見たのか忘れたけれど、まさしく炎が舞い上がっているようで、感動させられた。
その時、カタログだったかな、パンフレットだったかに書かれていたエピソードで
御舟がこの絵を描いていた時、近くの人が、描かれたこの絵を窓越しに見て、
「火事だ」と叫んだという話が載っていたのが記憶にある。
そのエピソードを確認しようと思って調べたが、見つけることはできなかった。が、炎舞という作品は、家族とともに数か月過ごした軽井沢で描かれたのだそうだが、その裏話があったのでそれを

タマツヅリ 多肉植物

目次 タマツヅリという多肉植物なんだけど、 こうして見ると粋だよね、 ネックレスにしたいと、つい思ってしまった。 男のくせに、僕は、装飾品、結構好きなの。 お金がなくなって、みんな、売り払ってしまった …

ダリアまるで太陽の化身…

目次 あまりにもシンプルであまりにも美しいから、画面にどう収めるのか、処理の仕方に困ってしまった その姿は沙漠でみた太陽の姿だった ダリア まるで砂漠で見た朝日 あまりにもシンプルで美しすぎて 画面の …

水車小屋のある風景、 懐かしき日本の風景 、郷愁を誘うものがある

目次 日本の原風景? 水車小屋のある風景 僕が育った岡山の町(庭瀬)には、水車のある風景はなかったけれど、 こういう風景を見ると、 懐かしさがこみあげてきて、胸が熱くなる。 団塊世代の僕たちにとっては …