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曼珠沙華

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「困った時の金赤頼み」

確か、そんな言葉があった。
印刷物で、
「ここに、パチンと効いた色が欲しい」という時、迷ったらこの色というのが、業界用語としてあった。そんな記憶がある。

なんとなく妖しくて、なんとも不思議な花だよね

それにしても曼珠沙華の、この色、強烈だね。
形と色が見事に調和してグイと、惹き付けられるんだけれど、
どこかに妖しいムードがあって、何だろう、神秘というか。怖さというか、ゾクゾクとする、不思議な感覚が襲ってくるのである。
別名、彼岸花といわれるこのこの花には、「死人花」「幽霊花」という呼び名もあって、子供の頃に、そういう話を聞いていたのが記憶の中にあるから、「神秘」、「怖さ」「妖しさ」を感じているのかも知れないね。
花の形が、不祝儀の時に使う帯紐(水引)に似ているのも、もしかしたら、そういうイメージを増長させているのかもしれないね。

曼珠沙華と言えば、巾着田なのだが

曼珠沙華・彼岸花というと、埼玉県の高麗神社の近くにある、巾着田が有名で、何度も撮りに行った。が、最近は、そこまでは、なかなか行けない。
やっぱり、齢なんだね…
写真を撮っていると、行動範囲がだんだんと狭まっているのが分かるから、
「嗚呼」と、思ってしまうのだが、こればかりはね…
先日も友達と、そんな話をしていて
「僕はもう、好き勝手やってきたから、いつ逝ってもいいんだけれど。ただ死ぬのが怖い」
そういうと、
「確かに」
「逝くのはいいが死ぬのが怖い」
なんか変だけど、やっぱり怖いよね…
「最後は一体、どんな感覚になるのだろうか」
「…」
考えても分からないし、ますます怖くなるから、そういうことは考えないようにしよう━と思いながら、つい…

この花を見ると、「嗚呼今年も」とつい思ってしまう

秋を象徴する花、彼岸花
つい先日まで、暑い暑いと言っていたのに、空気が冷たくなったなと思ったら、この花が。
そして思うのは、
「嗚呼、今年ももう終わりか」と、つい…
本当に、短い。
今はまだ元気だけれど、捨てられるものはドンドン捨ててと思うのだが、なかなかできない。困ったもんだ…
一人身だから、本気で真剣に考えなければね…

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しかし、姿、雰囲気という奴にに魅せられたんだね…
もしこれが人だったら、僕はどうするんだろうか(笑い)

ダリア ラベンダースカイ 大輪の華やかさが人気らしい。

アッいけないダリアだったね、
そこにオリジナル性が残っているのかどうかは知らないけれど、「美しい花」という意味においては、そういうことはもはやどうでもよくて、それを見た人が「美しい」と感動すれば、それが花(華)なんだよね、と僕は思う。
そして、写真とは、その美しさをどう伝えるかということだと思うけれど、なかなか難しい。だから、何回も何回も、年年歳歳、その季節がくれば、その花を撮っているのだが、
「よっし」というのは、なかなかできない。

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名前:クボッチ

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