今日は
久保雅督です。
「写真はコツでうまくなる」
にお越しいただき、ありがとうございます。
今日のお話しは、構図(絵作り)です。
それでは、始めます。
構図って何、意識しなきゃダメなことなの
「カメラ好きの人に構図のあれこれを聞いて、それを意識して写真を撮り始めら、 写真がちっとも面白くなくなってしまいました」
構図 言い換えれば、絵作りです。
どんな画面にするのかを考えることです。
それって、本当に大事なことなのかなぁ。
本や雑誌を見ると、いかにも大事そうに書いているけれど、
それを書かなきゃ本にならないから書いているだけじゃないの
というのが、私の正直な気持ちです。
長いこと、写真を撮って生活してきたけれど、
そんなこと考えたこともないので、
一体、どんなことを教えているのかと、
ネットで調べてみました。
一番に目についたのが、次のような目次です。
- 三分割法
- レイルマン比率
- 日の丸構図
- 二分割法
- 三角構図
- ローアングル
- ハイアングル
- シンメトリー構図
- 縦位置横位置
「なんだこりゃ」
恥ずかしながら、
この目次のなかで知っている言葉は、
ローアングル、ハイアングル、縦位置、横位置だけです。
どんな説明がしてあるのかと、
三分割法というのを読ませていただきました。
図解付きでとても丁寧に説明しています。でも、
頭にちっとも入ってきません。
「こんなもの読んで、何か役にたつの」
そう思って、途中で読むのを止めてしまいました。
何十年も写真を撮って生計を立ててきた私が読んでも、こういうものって、よく分かりません。
こんな講釈を
高齢になって
散歩の友として カメラを買った
初心者の人たちにしても、
何の役にもたたないと、私は、思いました。
構図の理屈
知っていれば役に立つのかものかも知れません。が、
実際、写真を撮りに行った先(現場)で、
そんなことを考えているゆとりなどないというのが、
私の感想です。
写真 とにかく近付いて大きく撮る。これが基本です
撮影環境は刻々と変化しています。
その変化の具合を読み取りながら、
感じたところでシャッターを切っていく
それでいい
信じるのは、自分の目と感性(直感)だけです。
格好つけて言えば、そういう言葉になるのですが。が、
要は、自分が、
あれを、こう撮りたい
と思ったら、
素直にその通りに撮ればいいのです。
理屈であれこれ考えて、
作為ばかりが目立って、
形は整っているのに、インパクトがない。
そんな写真を見ると、
なんとつまらない写真だろうと、
思ってしまいます。
写真はやっぱり訴求力、インパクト(ガーンとくる何かがあること)でしょう。
私が師事した先生は、
構図がどうのというようなことは、一切いいませんでした。
それどことか、逆に
型にはまった写真など、ちっとも面白くない。
いいと思ったら、思いっきり近づいて、大きく撮ること。
枠の外にはみ出すような、そんな写真を撮らなければ
と言っていました。
写真は引き算というのも先生の口癖で、余分なものは、徹底的に画面から排除して、何を写したかを浮き彫りさせるということもよく言われました。
実際、構図など知らなくても、
撮っているうちに、
絵作りは、自然と身につき、
自分の作風というものが生まれてきます。
そういう独自の目(スタイル、感性)を大事にした方がいいと思います。
だから、
構図など気にしないで、とにかく近寄って撮ればいい
ということなのですが、このコーナーは、
「いかに考えるか」
あるいは
「どうすればいいのか」
を情報として伝えるページなので、
「構図のことなんか気にしないで撮りなさい」
と言ってしまったのでは、役立ち情報にならないので、
絵画、映画、写真、音楽 良いものを、多くみて心に蓄積
それが最高の勉強法です
構図とか、
そう言うことを勉強したいという人には、
良い映画とか、絵画を見て、
気に入った絵や写真を、心に焼き付けることをお勧めします。
インスタグラム
スマホなどで、
写真を投稿して、
多くの人と友達になる、
ネットワークサービス
に参加して、
良い写真 悪い写真
好きな写真 嫌いな写真
の判断をして見るというのも、
良い勉強になります。
良い写真というのは誰が見てもいい。
何か、訴えてくるものがあります。
写真の方から、迫ってくる、語りかけてくる、そんな雰囲気があります。
見た瞬間に
ハットさせられ、目を惹きつけるものがあります。
そういう良い写真を沢山見ておけば、
感性が発達して、構図など意識(勉強しなくても)
良い写真が撮れるようになります。
目次の中で
ローアングル、ハイアングル、
縦位置、横位置というのがありました。
これも、構図というくくりの中にはいるのかなぁ
と、つい思ってしまいました。
どういう風に撮るかという意味においては、
確かに構図なのです。が、
上から撮る
下から撮る。
カメラを素直に構えて
横画面で撮る
カメラを90度回転させて
縦長画面で撮る
ということですから、大事ですよね。
私の場合は、
雑誌の取材が多かったので、
誌面に合わせて、縦位置で撮る写真が多かった。のですが、
現場に行けば、
ローアングル、
ハイアングル、
横位置、縦位置で撮る
というのは、環境が自然と導いてくれます。
カメラを持って現場に行けば、
自然が語りかけてくる何かがあります。
その何かを感じ取るのが写真の面白いところなのです。
構図を意識するよりも、
良い絵、好きな絵、好きな写真、好きな映画‥
あるいは、
好きな音楽などを聞いて、
カメラを持っていない時でも、
いい場面に遭遇したら、
目でシャッターを切って楽しむ
というのも、
良い画面づくりのための勉強になります。
実践してみてください。
余談になりますが、
囲碁の神様といわれた人の写真を撮ったことがあります。
その時に
「囲碁に定石というのがあります。が、
定石、あれを覚えるだけでも大変ですね」
と、馬鹿な質問を。
それに対して先生は怒りもせず
「定石、あれはアマチュアの世界のもの。
プロがそんな手を使っていたら、
たちまち負けてしまいます。
そういうものの一切を捨てなければ勝てません」と。
言われてみれば確かにその通りで、
今でも赤面している次第です。
写真を撮るのに、
こうしなければいけないというものは、何もありません。
いいと思ったら、とにかくシャッターをきる。
それが一番進歩を早めてくれます。
以上が構図についての私の考え方です。
いかがでしたか。
最後にもう一度、今日のポイントをまとめておきます。
今回のまとめ
- 構図、そういうものは気にしないで、良いと思ったらシャッターを切る。
- 写真はできるだけ近づいて大きくとる。
- 枠の中に小さくまとめるのではなく、はみ出す位大きく撮る方がいい。
- 好きな絵、映画、音楽を見たり聞いたりして、お気に入りシーンを心にインプットすることが、感性を高めてくれる。
- カメラを持ってなくても、オヤっと思ったら、目でシャッターを切って楽しむのもいい
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。