コラム フォトエッセイ 思いつき 雑記

この葉っぱを見た瞬間に、ペルソナと勝手に命名してしまった

投稿日:

モンステラ(マドカズラ4号)というのだそう

この葉っぱを見た瞬間、昔観た映画「ペルソナ」(ベルイマン)を思い出した。

思い出したと言っても、映画の内容は覚えてなくて、
渋谷の東急文化村で観たということ、ベルイマンが監督した映画ということしか覚えてないのだが、
たしか、「人格」をテーマにした映画だったと思う。

初めて体験したカルチャーショック

この頃、僕はまだ学生で、
岡山の田舎から東京に来て、
「東京写真専門学校」に通っていたのだが、友達同士の会話
「ベルイマンの映画、いいね」とか、
「ゴダールのカメラワークが斬新だ」とか
「アントニオーニーの描写、あのデティールの描写、凄いね」という、
そんな会話についていけず、必死になって映画館に通っていたのだった。

ウン、僕の好きなのはベルイマン…なんちゃってね

「久保君は、どんな映画好きですか」
そんなことを聞かれると困ってしまうから、
「そうね、僕は、ベルイマンがいいね、沈黙、最後までよく分らないのだが、人間の持つ、心の闇、なんか惹かれる映画だよね…」

実際には何にも分かってないのだけれど、恰好つけて、そんなことをいってたのを、思い出した。

そうそう、この頃はカミューとかカフカがもてはやされて、
人間の内面をテーマにした小説が人気だった。
ヌーベルヴァーグ(新しい波)映画も、そういう傾向だったと思う。
そういう映画を好んで観に行ったのは、もしかしたら、それは、一時の熱病だったかも知れない。

当時は、芸術論を熱く語る人が多かった

この頃は喫茶店が多くあって、
あっちこっちで、友達と、コーヒーを飲みながら、熱く語り合う姿が見られた。
この雰囲気、僕は嫌いではなかった。
仲間が集まれば、あっちこっちで…
今から考えると、まさに青春だった。
そして純粋だった。
本当にいい時代だったと思う。
そういう熱い時代があったから、今がある…
そして今も、制作というものを意識した時には、あの頃の、あの感覚が首をもたげてくるのである。

久しぶりに頼まれて絵の複写を、イヤー難しいね、まいったまいった

 

先日、友人の画伯に頼まれて、絵の複写をしたのだが、久しぶりに緊張した。

画伯の絵についているタイトルは、
「表裏」「不条理」「時間と空間」「多次元空間のマジック」「曲がった空間」「…」
そのタイトルが示す通り抽象画なのだが、
さすがに「武蔵美」出…

線と色との画面構成が素晴らしく、「オッ」と思うのだが、
絵に対して真っすぐにカメラを入れ、光を揃え、なおかつ、約30点の作品の色の統一をとやっていると大変だった・が、撮った写真を大きいタブレットに入れ、見せると
「久保さん これ、俺が描いた絵だよな…」
「そうだけど」

「なんか、この画面で見ると、オリジナルよりグレードが上がって見えるんだけど…写真ってこんなにキレイに撮れるんだ」
そう言って、何度も何度も繰り返し見入っていた。
その様子を見て
「喜んでくれて何より」と安心したのだが、
「こういうのは、もう、やりたくないな」と、つい思ってしまった。
複写という仕事は、それ程難しいし、神経を使うのである。

久しぶり芸術談義、楽しいね

その絵を見ながら、久しぶりに、ビールを飲みながら、熱い芸術談義をしたのだが、とても楽しかった…

そう、お金のためという概念を超えて、純粋に芸術、絵の中に秘められたテーマ、哲学…

よく分らないけど、やっぱりいいね…
でも最後
「こういう会話、お互いが分かってるもの同士でないと、通じないよね…」というのが、実によかった。
そして思った、こういう話は、居酒屋がいいな…と…

 

-コラム, フォトエッセイ, 思いつき, 雑記

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

自然は最高のアーチスト。欅の木の肌の模様が面白い。そこにはいろんな物語が

目次良寛さんいいね。最近は空手を習う女性が多いのだそう女を見くびったらアカンでよう用事を済ませて帰り道「振られっちまったぜ」ナンチャッテ クリムト濃厚接触とは?お風呂屋さん、入り口だけ、人との距離を2 …

鵜の目鷹の目すずめの目 エッすずめの目、そんなの聞いたことがないよ。

目次鵜の目鷹の目という言葉はあるのに、なんですずめの目というのはないの鵜の目鷹の目 なんかちょっとヤラシイ感じスズメの視力は人間と同等か、もしくはそれ以上あるらしい。近頃すずめ、随分と減少しているらし …

肉ジャガ 電子レンジでチンするだけ。創作という名の無茶苦茶料理。

調理器は、電子レンジだけ。
今までの経験から、ジャガイモとニンジンは、皮をむいて適当な大きさに切って、ナイロンの袋に入れてチンすればいいというのが閃きとしてあったから、
それを電子レンジでチンしている間に、玉ねぎを適当な大きさに切って深い器にいれ、電子レンジで食べられる状態になったジャガイモとニンジンを玉ねぎの上に並べ、肉は冷凍庫にセブンで買ったスライスの豚肉があったので、別のお皿でチンしてから、ジャガイモやニンジンの上に置き、麺つゆをその上からドバっとかけて、最後に色つけに豌豆をおいて、軽くチンしたのが写真の肉じゃが。

ブルーキャッツアイ 青い瞳の中に遠い昔の思い出が甦ってきた

目次イスタンブル、 初めて行った外国。今回の連休は、とても有意義だった銭湯に行くのに電車を乗り継いで、結構高いお風呂代だよね。これが僕の思考法。こうしていろんなアイディアをひねり出してきた図を作って眺 …

セグロセキレイ 背黒鶺鴒というらしい

目次調べること、やっぱり大切だねこの機能、本当に便利がいい。セグロセキレイ、漢字で書くと背黒鶺鴒、主にに水辺にいるらしい。昨日は一瞬、ドキっとしたことがあったので、ちょっと報告。 調べること、やっぱり …

広告


 

名前:クボッチ

写真好き トレンドを中心に書いていきます