つれづれ コラム フォトエッセイ 写真エッセイ 雑記

列車いいね、

投稿日:

目次

電車オタクではないけれど、なんとなく、心を惹かれて…

イヤホンで聞いていたのが、「さらばシベリア鉄道」(大滝詠一)
「行先さえない明日に飛び乗ったの」
というフレーズが聞こえてきた、まさにその時だった。
列車には、やっぱり、旅情を誘うムードがある。
遠くへ…
いいねぇ…
規制がかからなければ、一月、平泉に行く予定だった。

線路を眺めていると、列車を眺めていると、まだ見ぬ遠くの世界にさえ繋がって、本当に楽しい。

想像を、妄想という人もいるけれど、僕は、そういう世界で遊ぶのが好きなのである。
列車のある風景で今も記憶の底に残っているのは、
初めて札幌に行き、駅の左手にあったビルの屋上から見た風景で、
雪原の中を数両の短い赤いジーゼル機関車がゆっくりと走っていく姿である。
どこまでも真っすぐのびた線路、
ところどころに、カラフルなお伽の国のような家がポツリポツリとあって、その風景は、さながら、ヨーロッパの風景と思ったのだった。
なんの取材で行ったのかは忘れたけれど、その情景、今もキッチリと、記憶の中にとどまっているのである。

ワゴンリーの最後のオリエント急行の旅も、忘れ得ぬ貴重なもの。

だが、札幌でみたあの風景が、より強烈な印象として、記憶にとどまっているのは、もしかしたら、オリエント急行の旅から帰った直後だったからなのかも知れない。
こういうことを思いながら、最近はまっているのが、ちあきなおみの「北帰行」。
聞いていると、胸がジーンとなって、涙さえ出てくるのである。
「遠き想いはかなき希望(のぞみ)恩愛我をさりぬ」
この歌、小林旭が有名なんだけれど、僕は、ちあきなおみの歌い方がすきなのである。
線路、列車、夕陽には、そんないろんな思いがウワーと、映画をみているよに出てくるから、時々、西武線などのホームの端に行って、ぼんやりと眺めているのである。
そう、見ているだけで、旅をしている、そんな気分になれるのである。

 

-つれづれ, コラム, フォトエッセイ, 写真エッセイ, 雑記

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

ドーヤ、このコート…ウン、いいよ、とってもいい

目次 シャッター音で会話を楽しむ 「ドウヤ、このコート…」 体をユサユサと揺すって、時折こちらを見ながら、誘ってくるの。 で、シャッターを切ると 「よし、じゃぁ次…」 顔の向きを変えたり、体の向きを変 …

姉が僕の写真を見て俳句を送ってきたので、記念にコラボしてみた

目次 初めての姉とのコラボ 先日アップした白鷺の舞  それを見て姉が、今月の句として詠んだと言って送ってきたので、 記念にアップ。 会って話す、電話で話すというのは、姉弟だから当然だけど、 作品を媒介 …

美しさとは、白鷺が、それを教えてくれたのだった 

目次 美しい 美しさにもいろんな美しさがある。が、 この鳥が教えてくれるのは、スッキリとした美しさとは━というもの。 そう、すべてのものをそぎ落とした美しさというのだろうか… 僕はこの鳥から、究極の美 …

楽譜作りを楽しむお猿さん、はてさて どんな音楽ができるのか

目次 イメージって面白いね、そう思えば、そのように見えるから… なんの本だったかなぁ 忘れたけれど、有名な作曲家のエッセイだった。 電線にスズメが止まっているのが楽譜に見えて、それで曲をつくったという …

セミの種類 調べてみたけど、難しい 分かったのはクマゼミとアブラゼミだけ

郷愁を誘うヒグラシの声
夏の終わり、森の中を歩いていると「カナカナ カナカナ」と小さな声で聞こえてくるヒグラシの声を聴くと、「Aa」と、ちょっとセンチな気分になるんだけど、情緒があっていいよね。