ちょっと変わった曼珠沙華
曼珠沙華なんだけど、ちょっと変わってるよねこの花
「着ていく服が まだきまらない」そんな感じ。
はは、夢一夜、この歌、好きでスナックでもよく歌う。
僕が歌っていたら、知らない人が、
「この歌、不倫の歌なの}
確かに、
僕もそう思う。
そりゃねぇ、やっぱりこの世は男と女だものもの、ねぇ、いろいろあるよ…
特に人は、秘めたものには、より魅力を感じるんだよねぇ…
なんだ、そりゃ、経験談か
「否 僕は、酒も煙草も、もちろん女性もです。そう、たった一度の人生なのに、遊びを知らないまま青春が終ったの、残念だったなぁ」
「その割には、いろいろ知ってるよね」
「あれは、本で読んだ知識なの、すべてそう」
「アレッ 君は小説は読まないじゃなかったっけ」
「そんなことを言ったけ」
「小説は作り話だから読まないと」
「そんなこと言ったっけなぁ、齢をとると、記憶がどうも、ハハハ」
あなたの撮る花、妙に色っぽいんだよねぇ
そう言えば、僕が撮った花の写真を見た女性の何人かが
「あなたの花、妙に色っぽいんだよねぇ、女を意識してるでしょう」と
「そうかなぁ、自分ではそうは思わないんだけどねぇ」
まあ、でも着物を着た女性とか、
「言われれば、そうかもね、花ならば、僕の心の声を聴いてくれるから…」
「エッ どういうこと」
花ならば、高齢者の僕の話も聞いてくれる
「だって、普通は、こんな高齢者相手に、誰も話なんかしてくれないでしょう、でも、花なら、美しいね、と言えば、アラ、そう━と言って喜んでくれる。写真を撮りながら、そう言って話かけると、会話が弾むんだもの…」
「なんだか変だけど、そういうことなら、よしとするか…」
一人でこんな会話する僕って、やっぱり変なのかな…
ハハ、だからこういう変な花が僕の前には現れるんだ、もかしたら、心が呼んでいるのかもね…
今日は横浜まで従兄弟を送りに行かなければならない。
僕より8歳も若いのに…
そろそろ、出かける準備をしなければならないので、今日はこの辺で…