目次
薩摩芋とレモンの簡単スイーツ
僕らが子供の頃には、「スイーツ」なんて言葉はないけれど、お袋が作ってくれた、薩摩芋とレモンを煮たおやつ、ちょっと都会の食べ物みたいで好きだった。
今日書きたいのは、そういう路線じゃないんだよ
ちょっとまて…
それじゃ、「お袋の味」
今日書きたいのは、そうじゃないんだよ…
なんていうのかな、もうちょっとセンスよく、ハイカラにいきたいんだよ…
例えば「チッチとサリー」のように(ちょっと古いか、笑い)
そういう路線かぁ…
「ウーン」
「…」
「秋ですね、午後のティーなんてどう」
「あら、枯れ葉の中でいいですねぇ」
「そう思って、レトロだけど美味しいスイーツつくってきたの」
「アラー、美味しそう」
「合いますねぇ、紅茶とレモンとサツマイモのスイーツ」
「いいですねぇ」
もうちょっと違うけど、大分、お洒落ぽっくなってきた。
「ウーン」
「…」
「冷えますねぇ」
「秋ですねぇ」
「紅茶なんてどう」
「いいですね」
「はいこれ」
「あら、これ何」
「レモンのいい香り」
「サツマイモ、美味しそうだったから、レンジで簡単に」
「いいね、紅茶に合いますねぇ…」
「いい感じになってきたけど、もうちょっとだな」
「…」
「薩摩芋とレモン煮」と言えば「お袋の味だけど「サツマイモとレモンのスイーツ」と言うと、それだけでレディーのお洒落な食べ物になる(笑い)
まさに言葉は魔法だね…
でもね、イメージは、言う人によってもまた変わるんだよね(笑い)
しかし、しかし、しかし…
こんな感じというのがあっても、言葉でそれを伝えるの本当に難しい。
そう、体験がないとやっぱりねぇ…
そう言えば昔、有名な磁器メーカのコーヒー茶碗の写真に合わせるエッセイを頼まれたことがある。
家では、生活の臭いのするところでは、いくら考えても出てこないから、よく行く喫茶店に行って
イスタンプールからイタリア、スイス、フランスへと移動するにしたがって、コーヒーの味は段々と薄くなり、
ドーバー海峡を渡ってイギリスに入ると、コーヒーよりも紅茶が主流になるという内容のエッセイを書いたことがある。が、
それは、オリエント急行で体験したコーヒー事情が分かっていたから書けたエッセイだった。
やっぱり、大切なのは、取材、体験だと、その時、つくづく思った。
だって、恋した経験がなければ、想像では心に響く恋物語りは書けないものね(笑い)
なんだかとりとめのない戯言になってしまったが、たまにはいいよね、こういうのも(笑い)
ははは、いい加減、スイーツ美味しかったよ、とっても…