目次
年寄りの料理、そう思っていたのに、それが恋しくなるなんてねぇ…
「こんな年寄りの料理」
子供の頃には、そう思っていたお婆さんのレシピが最近、妙に食べたいと思うようになってきた。
歳をとったんだね…
お婆さんが作っていた料理が恋しくなるなんて…
時代は変わっても、やはり、年寄りには、年寄りが好む献立(料理)というのがあるのかも知れないね…
乾物屋の前を通たら、乾燥したオキアミが、それを見た瞬間に里芋とネギの煮っころがしが頭に浮かんで
「懐かしい」
そう思った瞬間に、
「よし」という気持ちになって、里芋と長ネギを買って、
忘れた曲の楽譜を辿るようにして作ってみたの。
といっても、面倒なことはできないので、とりあえず、小ぶりの里芋を水洗いして皮を剥き、塩ゆでを。
僕は煮物をする時には、全て、先に塩ゆでをするの。
そうすると、灰汁は抜けるし、下味がつくので、
本当は味は濃いのだけれど、薄味に見えて、お皿に盛り付けた時、キレイに見えるから…
東京以北の人は、
関西人の料理は薄味と思っている人が多いようだが、実際には、かなり濃い味付けになっているのが関西料理、僕はそのように思っているのである。
塩ゆでができたら、もう、料理は完成したようなもの
里芋、塩ゆでしたら、そのお湯は全部捨てて、軽く水洗いしてから、
深い器にゆでた里芋を入れ、お水をいれ、上にタップリと乾燥オキアミを入れ、その上に、適当な大きさに切った長ネギを適当に入れて、本出汁をいれ、適当な時間チンするの
(アッ 言うのを忘れてた。僕は調理器具は電レンジしか持ってないので、里芋の煮っころがしも、電子レンジでつくっているのである)
適当にチンしたら、途中で一旦止めて、お芋の煮え具合を確認してから、本出汁をいれ、今回は麺つゆをいれ、醤油で味を調整してから、
多分、この位の時間チンすればという感覚でチンして作ったのが、アップした料理。
馬鹿め、君の為に作ったんじゃないよで大笑い
出来た料理をお皿に盛り付けて、写場(白いケント紙とトレぺで作った簡易スタジオ(机の上)に運ぼうとしたら、
コンピュータを使いに来ていた元スタッフの女性が、自分にくれるものと思って受け取ろうとしたので、
「バカ言ってんじゃないよ、写真が先でしょう」
そういうと、意味もなく大笑い。
「なんのために作ってんだよ、まったく、馬鹿め…」
そんなことをいいながら、パシャンと一枚撮って、
「食べていいよ」
そう言うと、待ってましたとばかりに…
そしていきなり
「これ美味しい、うんとってもいい」
「じゃぁ、君も年寄りだ」
そういうと
「なんで」というので、
「これはねぇ、僕の婆さんがよく作ってた料理なの」と、説明すると、
「でも、これ、美味しいよ」
そう言って、結構食べていた。
褒められれば悪い気はしない(笑い)
そう、僕はおだてに弱いタイプだから…
面白いね料理って、
一人で食べるよりも、食べてくれる人がいる方が張り合いがあって、楽しいし…
今日は、里芋も美味しかったけれど、ネギが特別おいしかった。
オキアミの出汁とネギと里イモの絶妙な味のバランス…
やっぱり、自分で作る料理は最高だね…
本当に美味しい(笑い)