テキスタイルデザインを意識して
布団柄とかテーブルクロスとか カーテンとか…
画面をパターン(模様)で処理すると結構楽しい
パターンの面白さに気づかせてくれた二人の作家
僕は、「光の魔術師」と言われた緑川洋一先生の紹介状を持って、東京のスタジオに入ったのが、
写真のスタートなのだが、
緑川先生は風景写真の大家、その作風は、風景をパターンで処理しているのが多かった。
パターンとは
望遠レンズで、被写体と背景の距離感を圧縮して、平面的に処理する方法
その頃
絵画の世界に東山魁夷という大御所がいて、
その人の作風が、望遠レンズで前後の距離感を圧縮して、
パターン化した絵が多かったことから先輩が
「緑川先生は写真界の東山魁夷と言われているの。それを意識して二人の作品を見てごらん
どちらの作品も、300ミリとか、望遠レンズで撮った そのような作品が多いから」と。
僕はその時、初めて望遠レンズの効果について知ったのだった。
その対岸にいたのが、林忠彦氏
だって人物でもなんでも、ワイドレンズで撮って
「ワイドの忠さん」という異名を持っていたのだから…
銀座の酒場ルパンでスツールにリラックスした太宰治
書きつぶした原稿用紙が散乱する部屋で原稿を書く
坂口安吾の写真などなど、有名な写真が随分ある。
僕はそういう作品を通じて、レンズの効果というものを知ったのだが、
先輩から聞く
そういう写真談義がとても好きだった。
後に林忠彦氏にもお会いして、
撮影のいろいろを教わったのは、ラッキーだった。
マーガレットの写真を見ながら、そんなことをフッと思い出していたのだった。
写真って本当に楽しい