オミナエシ、漢字で書くと女郎花
「女郎」という言葉に違和感があって、調べてみると、僕が思っている「女郎」と、この花に「女郎」という漢字を充てた時代は、随分と離れており、まったく違う意味を持っていたのである。
オミナエシに女郎花という漢字を充てたのは平安時代
解説すると、オミナエシに女郎花という字を充てたのは900年代。
年表で見ると、900年は平安時代で、菅原道真が大宰府に左遷された頃、
905年には、「古今和歌集」が編纂されており、元号で言えば「延喜」の頃。
その頃は、貴族の令嬢、令夫人のことを「女郎」と言っていたというのがあった。
また、オミナエシの「オミナ」は「若い女性、美人、女性」のことで、
「エシ」の語源は、「滅し、圧し」で、
「美人をも圧倒する美しさ」という意味で、「オミナエシ」と呼ばれたと。
因みに、私たちが持っている意味での「女郎」」は、江戸時代からのようである。
うん、これじゃ、ゼンゼン、意味がちがうよね。
もっとも、これも、ひとつの説なので、正しいのかどうかは分からないのだが、「なる程」と、納得したので、それを採用した。
「女郎」とは、「令嬢のこと」と分かっても、なお払拭できないものがある
しかし、「女郎」という言葉のインパクトがあまりにも強いから、「平安時代は女郎は美人、令嬢のことだった」と分かっても、なかなか違和感が払拭できない。
写真の花、咲いている姿を見ると、「オッ」という程の華やかさはないが、確かにキレイではある。
そう、目立たないが、なんとなく、気を惹く魅力を持っている。そうか、もしかしたら、それを気品というのかも知れないなと、そんなことを思ってみた。
女郎花は、秋の七草にも数えられている。
そうか、気が付かなかったけど、自然はいつの間にか、夏から秋へと移行していたんだね…
年々、一年が短くなっていくと感じるのは、僕だけなのだろうか…