カメラ コラム フォトエッセイ 写真エッセイ 撮影テクニック 雑記

冬の夕暮れの光線がつくり出した風景

投稿日:

目次

冬は、光線が美しい

夕方の午後3時頃かな、
ちょっと低い位置から差し込んでくる、赤みをおびた光線がつくりだした世界が美しい。
そう感じて撮った写真。
光線がよくなかったら撮らないよね、こんな写真。
だって背景はゴチャゴチャしているし、どのように撮っていいのか、よく分らないもの。

光と一口に言うが、いろんな種類の光があるのだ

しかし、歩いていて、瞬間、パッと太陽が出て、スポットライトを当てたように、赤い実を浮かびあがらせた風景は、一転して、僕の心を動かしたのだった。
光って本当に凄いよね。
明るさ暗さ、スポットライト、フラットらいと、順光(カメラ側から全体を明るくする光線)カメラの斜め上方から被写体を照らすライト、レンブラントライト(半逆光)逆光(被写体を透かしたり、被写体をシルエットにして回りだけを光らすラインライト)
風景も、光の当たり方によって、表情をドンドン変えてくるので、それを見るのがまた楽しいのである。

風景も瞬間を狙うと、本当に忙しい撮影なのだ

昔、ある雑誌で、小説を読んで、その中の印象的シーンを自分のイメージで写真にして、そのイメージとなった一文をそこに載せるというのを連載したことがある。
どんな小説を取り上げたかは忘れてしまったが、「24の瞳」(坪井栄)という小説を取り上げ、小豆島の海を撮りに行ったのは、なぜかよく覚えている。
イメージとしては
逆光でキラキラと光る海、
その光の中をボートで渡るシーン。
ここだなというポイントを午前中に見つけておいて、夕方、そのイメージになるのを待って、一気に勝負に出るの。
しかし、冬の夕方の太陽は「つるべ落とし」という程速く落ちるので、走り回らなければならないのだ。
風景写真が、こんなにも忙しい撮影なのかというのは、その撮影で初めて知ったのだった。

沙漠の太陽はなかなか沈まない

そう言えば、中国(内モンゴル)の砂漠で、オアシスに写る太陽を撮ろうと思って、日本にいる感覚で、夕方5時頃、ここと決めた場所に行って待つのだが、いつまでたっても夕陽がこない。
これには閉口した。
それでも待つしかないので、ずっと待っていたのだが、イメージの風景になったのは、なんと、夜の10時。
撮ることは撮ったが、風景写真は忍耐というのをこの時には知らされた。
風景写真はやっぱり光、イメージをつくってそれを待つのもまた楽しい。
あっ大事なことをひとつ思いだした。
光と言うと、明るい光ばかりを想像するが、逆に光のないモノトーンの世界の美しさもつけ加えておかなければね…
光、これまた、ひとつのテーマになりそうだね、手帳に書いておかなければ…

-カメラ, コラム, フォトエッセイ, 写真エッセイ, 撮影テクニック, 雑記

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

自然界 最強の王者と言われるベンガルトラ この美しい毛皮が、絶滅危惧の原因かも

目次 スッゲェー迫力「トラのパンツは」なんて言ってられないよね…ベンガルトラ 時速80キロ 高さ7メートルの壁もジャンプで乗り越える身体能力。 噛む力は800キロもあるのだそう。 クマを常食とし、ゾウ …

冷たい白桃のお汁粉、とても美味しい、だって使ってる桃が違うもの。

これ、どうやって食べるの、
「とりあえずお汁粉を一口、食べてみて」
「甘くてあっさりしていて、桃の香りがして、美味しい」
「そうしたら今度は、果肉を一緒に食べてみて」
「オオッ ちょっと酸味のある美味しい桃の味がひと際、美味さを引き出すねぇ」
「ああ、よかった」
「エッツ、だって、こんなに美味しいもの食べたことないもの…」

トマト キレイだね、まるで宝石 

目次 今日の課題はトマト。 ブログを始めてから、毎朝、コンピュータを立ち上げ、写真を選び、その写真に合わせて、エッセイを書くというのが僕の一日の始まりなのである。 だから、仕事に行く時は、 大体、7時 …

ダリアまるで太陽の化身…

目次 あまりにもシンプルであまりにも美しいから、画面にどう収めるのか、処理の仕方に困ってしまった その姿は沙漠でみた太陽の姿だった ダリア まるで砂漠で見た朝日 あまりにもシンプルで美しすぎて 画面の …

シンニンギアエウモルファ なんとも面白い花 物語がそこに見えると撮りやすい

目次 シンニンギアエウモルファという花の中に見た物語 物語りがそこに見えると、写真、とても撮りやすい。 この絵の中に僕は舎利子と目連を見た。 舎利子とは、 古代インドの修行僧で仏教の開祖釈迦仏の十大弟 …