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沙漠のバラと言われるこの花、本当の名前はアデニューム・オスベス
これは神代植物園で撮ったのだが、今まではこの花、随分、奥まったところにあって撮りづらかったのだけれど、
今回は鉢に移されていて、
「撮ってくれと言わん」ばかりに咲き誇っていたので、「よし」と(笑い)
新宿御苑のアデニューム・オスベスは、もっと早い時期に咲いていたけど…
御苑で見たのは、9月の初め頃だったかな、先週みた時には、花はなかったが、神代植物園は今が盛り…
「オヤ」と思ったが、そりゃまぁ、植物だからねぇ、タイムラグもあるよねぇ…
誰がつけたか、砂漠のバラ…それにしても美しいよねぇ、沙漠でねぇ…
僕は中国の沙漠、「クブチ沙漠」に行って、
沙漠の表情を撮って「沙漠の木」(詩高橋順子 愛育社)という写真詩集を出しているが、
何日も沙漠を歩いたが、砂漠のバラには出会わなかった。
調べて見ると、アデニュームにもいろんな種類があるらしい。
いろいろ出ている写真を見ると、幹がとても太い。駱駝のコブみたい…
そりゃそうだよね、砂漠で生きるためには、水を貯えなければいけないものね…
でも、育て方を見ると、乾燥を好むので、水はあまりやらない方がいいらしい…
水を貯えるのに、アンバランスな程、太い幹を持っているのに、水をあまりやらない方がいいとは、これいかにと思うが、もしかしたら、自分の体内に貯めた水でなければ、飲んではダメと親に言われたのかな(笑い)
僕の行ったたクブチ沙漠は沙の粒子が細かくて、まさしくそれは、極めて女性的だった。
僕が行ったクブチ沙漠は粒子が細かいキレイな沙漠で、
風に吹かれていろんな山が出来ているのだが、
その姿は、裸の女性がズラと横たわっているようで、それを素直に撮った僕の写真を見た詩人の高橋順子さんは、
本の前書きで
「久保雅督さんの写真は、神秘とエロスの沙漠への、そしてそこに生きる勁くてけなげな植物への賛歌です」と書かれれしまった。
そして僕の知る多くの人が、「沙漠の木」を見て、エロスの世界と受け止めてしまったのである(笑い)
写真集の中に欲しかったな、この花(沙漠のバラ)
この写真集に、この花があったら、
「砂一粒の中に一つの世界を そして花一輪の中に一つの天を見る」という英国の詩人、ウイリアム・ブレイクの詩の一節が、より リアルに感じられたのではと思うと、残念でならない。
砂漠のバラ、結構、歌にもなってるんだ
「沙漠のバラ」調べていて、ビリーバンバンの歌に「砂漠のバラ」というのがあるのを初めて知った。
「暮れなずむ西の空に いにしえにかえる風 乾いた心にさえ ひと時の雨がふる…」(詞 葉山真理)
もうひとつ、
ドラマ「華麗なるスパイ」(日本テレビ)のテーマ曲に、
TOKIOの「太陽と沙漠のバラ」というのがあったが、
この花は、アデニュームのことを言っているのだろうか、それとも、架空の花?
いづれにしても、砂漠とつくと、幻想的、神秘的に感じるのは、僕だけだろうか…