目次
フッとしたことで甦る思い出
短編だけど、
天然色の映像がハッキリと
それを見るのが僕は好きなの…
懐かしいねぇ隣の家のお婆さん
ああそうだった…
隣の家のお婆さん
小柄の可愛いお婆さんで
愛さん、
優しいお婆さんだった。
鶏が二つ玉の卵を産むと
「マーちゃんこれ食べて」
(僕は子供の頃、
マーボーと呼ばれていたの
だから今でも帰るとマーボー)
そう言って持ってきてくれてたの、
何かあると、
奥戸で、
麦わらでお赤飯を炊いて
「まーちゃん 今日はお誕生日でしょ」
そい言ってお赤飯や卵を持ってきて
「happy Birthday」
なんていってね…
だってこのお婆さんアメリカ帰りだもの
中学校になって英語を習い始めて
「How do you do」
と言ったら
巻き舌の流暢なえいごで…
驚いてしまった
このおばさんの庭にはいつもキレイな花が咲いていて、
古い苔むした井戸が庭の隅にあって、
今頃の季節だったのかなぁ
梅雨の頃だったかもしれない
その井戸のところに行くと、
真赤な爪をした弁慶カニがいたりして、
麦わらを爪に挟ませたりして、
一人でそんな遊びをよくしていたの…
目を瞑れば、
そんな情景がハッキリと思い出されるの…
まるで孫のように可愛がってくれた、
とっても優しい人だった…
今になって思えば
そういう環境がベースになって、
僕という人間が形成されたんだね…
ノホーンとして
のんびりと、
どこかヌケタような餓鬼
だったと思うけれど…
みんなに優しくされて育ってきたのは確かである…
それがいつの間にか
大都会の東京に来て
分けの分からないままカメラマンになり、
ジャーナリストになり、
編プロの社長になり、
その行く先は警備員…
なんという人生だろうねぇ…(笑い)
お金がなくなって警備員になって、
暫くは
ひたすらそれを隠していたのに…
それが最近では
「僕は警備員」
と堂々と言って
「70歳を超えて働かせてもらえる」
ことに感謝しているのだから
分からないもんだねぇ…
でみね、
若い頃から、
なんらかの形で、
撮ったり書いたりして、
それを終生の愉しみとして生きていけたらいいな
という思いを持っていたのだが、
結果から見ると、
いろんなことがあったけれど、
不思議なことに思い描いた人生を今過ごしているのである
そう
「撮って書いてワヤで笑える人生日記」
なんてね…
面白いね…
何にも考えずに、
流れのままに生きてきて
、気が付けば…(笑い)
最近、タロットをやる女性など、
そういう人との交流も増えているのだけれど、
未来を予測するのではなく、
僕のこの、
「人生を結果から見ると」という論法は、
なぜだか知らないけれど結構受けるのである。
面白いね、
ものの見方って…
アリアさんの朗読「山本周五郎」を聞いていると、
テクニックではなく、
本気で生きるとはどういうことなのかといううのに気づかせてくれるの…
最近はそういうことを時折考えて、
そうか、
なる程と、
分かったような顔をして頷くのがまた好きになっているのである…
今さら人背なんて考えてもしょうがないんだけれど…
面白いね、
世捨て人でなければ分からない面白さというのもまたあるのである。
今日も愉し、
明日も愉し…
面白いことにこうなると、
なにをやっても愉しいのである…
大体
夕方5時頃
近くのドトールにいくと、
いつもいるメンバーがそこにいて、
2,3日サボっていると、
「顔を見せないからどうしたのかと心配してたよ」
なんてね…
そういう仲間も嬉しいねぇ…